「OSOBAブランド」製品に関して

革の単位「dc/デシ」

牛革の面積を図る単位として「ds/デシ」という単位が使われます。
1dsは10cm×10cmなので100㎠=1ds 革の売買をする際は「1dsいくら」というように価格がつけられます。

牛革原皮の価格は、質や部位、加工により、ピンキリで10倍以上の価格差がある場合もあります。
牛の個体差や品種によっても異なるのですが、背中の半裁で大体190~230dsくらいが一般的だと思われるので、1ds100円ならば200dsの半裁一枚で20000円で取引されているということになります。
そこから製品の型を切り出していくのですが、原皮はきれいな四角ではないので原皮の端部分は型が取れず、余る部分(捨てる)が出てきてしまいます。
ササミ商店のWW(WalkWith)でいえば1本を製作するのに必要な革の大きさは約15dsなのですが、実際には200dsの革から9本ほどしか取り出せません。
さらにWW(WalkWith)は本体と同じくらいショルダーとストラップが革を食います。1cm幅のショルダーですが細くても強度を保つために、3つ折り(ヘリ返し)という手法で製作しておりますので、幅1cm長さ120cmのロングショルダー1本で単純に幅3cm×長さ120cmの革が必要になります。
加えて実際には捨てる部分も計算しないといけないので、少なくとも5cm×130cmほどは余分に見ておきたいところです。

この素材代に内装代、素材や内装の裁断代、芯材などの資材代、金具やファスナーなどのパーツ代、加工や縫製などの工賃、プラス素材やパーツなどの運送代などが足されて製品原価となります。
違う見方をすると、これだけの工程を経て1枚の原皮から製品になるということになり、各工程や各素材にこだわればこだわるほど、価格は上がるけれど良いものができるということです。

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